Victoriaの日記

Victoriaのつれづれ日記です。

タグ:橋本治

こんにちは。Victoriaです。





前回→橋本治『性のタブーのない日本』 (2) 「猥褻(わいせつ)の罪」 
ご紹介した、
笑っちゃう「猥褻」の定義ですが、




(しつこくもう一回引用)




 暗い部屋で、女が裸になり、陰部に照明をあてながら、はねたり踊ったりすると、見ている者は、興奮したり恥ずかしくなったりする。このような性道徳を買いする者は厳重に処罰しなければならない。





 
この、
あまりにも生々しく具体的な描写には、
もちろん「想定された猥褻」がありまして、





ストリップショー。




まさに、
裸の女が、
陰部に照明をあてながら、
はねたり踊ったりしていたわけですが、





その原点となったのが、




「額縁ショー」。






1947年、
東京新宿の帝都座という劇場で、
陰部を隠した衣装を身につけた裸の女性が、
舞台に設置された額縁の中で、
西洋の名画のようなポーズを取ったそう。




ま、
暗ければ、
それだけでも、
ムラムラくるのかもしれない。





でね、
問題は、
この「額縁ショー」全盛期、
まだ、売春は禁止されていませんでした。





つまり、





1956年売春防止法が公布されるまで、
日本では、
「やる」のは合法だったけど、
「見たり見せたりする」のは違法だったのよ!






・・・ということで、本日の結論 :





それでもあなたは法律を信じますか?





ま、
その当時、
えらい法律の専門家たちは、
「やる」のはいいけど、
「見たり見せたりする」のはいけない法的な根拠というのを、
とうとうと述べていたんでしょうよ。





ホント、
抑圧された性欲というのは、
何でもアリの世の中をつくりだしちゃうんだね・・・





性のタブーのない日本 [ 橋本治 ]
性のタブーのない日本 [ 橋本治 ]



Victoriaでした。









 

こんにちは。Victoriaです。





橋本治さまによると、
1970年の始め頃、
画廊をやっている女性が、
外国から写真集を取り寄せたところ、
ヘアが写っていたので税関に呼ばれ、
黒いマジックインキを渡されて、
「ここを四角く塗りつぶしてください」
と言われたので、





「ハート形じゃダメですか?」




と言うと、




「四角に塗りつぶしてください」




という押し問答が繰り広げられたんだとか。




ハートに塗りつぶすと、





「一般人の性欲を刺激したり興奮させて正常な羞恥心を害する=猥褻(わいせつ)」





ということらしいんだけど、





そらそうだよね、




ヘアが写ってる箇所にハートがあったら、
その下には、
さぞかしおいしいものがあるんだろうとしか思わないだろうな、
中学生男子くらいなら。





・・・ということで、本日の結論 :





猥褻の罪の取り締まりってずいぶんとマヌケだね・・・





Victoriaでした。



性のタブーのない日本 [ 橋本治 ]
性のタブーのない日本 [ 橋本治 ] 

こんにちは。Victoriaです。







性表現のタブーのなかった日本に、
初めて「わいせつの罪」というものがつくられたのが明治時代、





明治時代の日本の刑法は、
174条と175条で性表現に制限をかけていて、
引用すると、



刑法174条 公然猥褻ノ行為
刑法175条 猥褻ノ文書、図画其他ノ物ヲ頒布若クハ販売シ又ハ公然之ヲ陳列





がそれぞれ禁止、
違反すると罰金だった。




それで、
笑っちゃうのが、
橋本治さまは、
『口語刑法』という書物をお買い求めになり、
刑法174条の解説をご覧になったのですが、




(以下引用)




暗い部屋で、女が裸になり、陰部に照明をあてながら、はねたり踊ったりすると、見ている者は、興奮したり恥ずかしくなったりする。このような性道徳を買いする者は厳重に処罰しなければならない。




そんな解説がされていたとか。




口語 刑法 (口語六法全書)
植松 正
自由国民社
2006-08-01






いやあ、
すごい文学的な解説ですね、





常々思っていることなのだが、
何か規則とか決まり事を作る時というのは、
必ず、
どれだけやめとけと言ってもアホなことをやるヤツが後をたたないから、




決まりを作ってしまえ!
そして、
いっしょに、
罰則規定を作って、
堂々と不届き者を罰してしまえ!



 



そんなやぶれかぶれな気持ちで、
気の弱い優等生たちが、
言うこときかないやんちゃなヤツらに仕返しするために作るものなんだと思うのだけど、
よっぽど注意して作らないと、
規則を作った者たちの潜在的な欲望が、
ふっとあからさまになってしまうことがままあるということです。





上記の解説、
オモロイのでもう一度載せると、




 暗い部屋で、女が裸になり、陰部に照明をあてながら、はねたり踊ったりすると、見ている者は、興奮したり恥ずかしくなったりする。このような性道徳を買いする者は厳重に処罰しなければならない。








すごい、
具体的な条件がつけられてて驚愕。





因数分解してみると、




  1.  暗い部屋で 
  2. 女が裸になり
  3. 陰部に照明をあてながら
  4. はねたり踊ったりすると
  5. 見ている者は、興奮したり恥ずかしくなったりする




 

 暗い部屋でって、
じゃあ、
青姦(屋外)はいいのかよ?
外でやったことがないから想像力が働かないだけじゃないの?




女が裸になりって、
服着せたままやるのがコーフンするって人も多いけどね?
コスプレおきらい?




陰部に照明あてながらって、
めっちゃ、
プロフェッショナルな状況だな、これ。
まさか、
懐中電灯じゃないですよね?




はねたり踊ったりって、
どゆこと?




ポールダンス?





はねたり踊ったりするだけなら、
別に本番じゃないよね?





あ、
前戯がダメってことかな?
そそるから。




最後の、
見ているものが、興奮するってのはいいとして、




恥ずかしくなったりする




 
この一言がイカンでしょう、





恥ずかしくなったりするとなぜイカン のか?
あ、
勃っちゃうから?





・・・ということで、本日の結論 :





明治時代に「猥褻の罪」を刑法に定めた男どもはドーテーだった!





すみません、
橋本治さまの本の内容からは、
かな~り逸脱しております、
ここに書いてある内容は、
すべてVictoriaの独断と偏見ですので、
本家本元の説をお知りになりたい方は、
どうぞ、
橋本治さまの本をお読みくださいませ。





性のタブーのない日本 [ 橋本治 ]
性のタブーのない日本 [ 橋本治 ]
 



Victoriaでした。 

こんにちは。Victoriaです。

久々に、
恋愛記事を書きたくなる本に出会いました。








橋本治さまといえば、
結論のない延々続くおしゃべりで一冊本を作ってしまう方なので、
この本も、
うっかりすると、
断片的なエピソードが頭に残るだけで、
はて?結論?
なんじゃらほい???




となりそうだったので、
ちゃんと読んでメモとる(=ブログに書く)ことにした。





たぶん長くなるよ、
がんばろう!





まず、
この本を通じて橋本治さまが言わんとしていることですが、





明治以前の日本に性表現のタブーはなかった。
じゃあ、現代の日本にはあるの?






おそらく、





現代の日本にはいろいろな法律があってたしかに超えていけない一線はあるがじゃあそれが日本人の性に対するモラルにいい意味で抑制をかけているかといえばどうなんだろうね?いや、だって、法律なんて恣意的なもので時代が変われば(ってほんの10年とかの短いスパンだよ)昔わいせつだったものがすんなり通るようになっていたりするし、よくわかんない。その根っこを探っていくとどうやら日本人というのは古来性表現のタブーは存在しない社会に生きていたからのような気がするんだよね・・・






というようなことを、
おっしゃっているような気がします。





そして、
それは私も全く同感で、
なんか、
下手に規制かけるから、
必要以上に性に商品価値がでちゃったのが、
現代の不幸なんじゃないか、





つまり、
隠すべきとされているものが写っているから、
それに高い値がつくからで、





セックス?
みんなしてるじゃん、
で、それが何か?





みたいな態度とってたら、
そこまで価値は出ないし、
したがって、
女の子の性が食い物にされる悲劇も起こらないんじゃないか?





甘い?
甘いかもね。





禁止される、されないに関わらず、
それ見て、勃つ男がいるかぎり、
性の商品化は止まらないのかも?






さあ、
続きを読もう。





性のタブーのない日本 [ 橋本治 ]
性のタブーのない日本 [ 橋本治 ]
 




Victoriaでした。 

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